
アンティークコインの発行枚数は、だいたい19世紀(1801年以降)以降であれば、
先日、投稿した「アンティークコインの評価額を知るには?」の中で取り上げた、WORLD COINSをご覧いただければ、だいたいわかります。それ以前のものは、発行枚数が不鮮明なことが多いです。
その中で、アメリカのコインというのは、非常に発行枚数が多いです。
みなさんがよく知っているものですと、モルガンダラー。
これは、造幣局にもよりますが、多いところですと発行枚数2000万枚を超える年代のものもあります。これだけ発行されていたら、あんまり価値がないんじゃないの?と思われる方は非常に多いかと思いますが、発行枚数が多いからこそ、グレードの高いものは価値が上がります。またこれだけ多いから、偶然の産物といいますか、偶然できたコインの出現も増えます。
例えばですが、1887年フィラデルフィアミントは(ミントマークが付いていないもの)は、発行枚数は、20,290,710枚となっています。
NGCの鑑定枚数は、210,433枚あります。
トップグレードはMS68になりますが、何枚あると思いますか?
実は2枚しかないのです。
極端ではありますが、仮に20,000枚発行のコインで、
同様にMS68が2枚だった場合と、発行枚数2000万枚でMS68が2枚だった場合、
どちらが価値があるでしょうか?
発行枚数2000万枚のほうがはるかに上だということをわかっていただけるかと思います。
ちなみに、この下のMS67は450枚ありますが、2000万枚発行で450枚しかないわけなので、価値が高いことを分かっていただけると思います。
現在、どれくらいで売買されているかを調べましたが、
MS67は、2018年7月15日、Heritage Auctionsで1,026ドル。
MS68は、2017年4月30日、これもHeritage Auctionsですが、11,162.50ドルでした。
すごいですね。
アンティークコインの価値は、発行枚数や状態、デザイン、人気度など、いろいろ見方はあるかと思いますが、コインを購入する前には情報収集が必要です。
過去にどんな感じで売れていったのかを調べることも重要なので、購入前には可能な限り情報を得るようにしましょう。
また、自分だけではわからないといった場合は、ぜひご相談ください。
treadots@gmail.comまで
モルガンダラーは、ebayでも購入できますよ。
「状態の良さそうなモルガンダラー」