
先日、「発行枚数が多いからといって価値が低いコインとは限らない。」で、少し触れましたが、コインの製造段階で、まれに想定していないコインが出来上がったりします。
製造初期の段階において、流通用として製造されたもので、プルーフのような鏡面仕上がりのようなコインを PL(プルーフライク) と言います。
さらに、PLよりも仕上がりがプルーフに近いものを、 DMPL(ディープミラープルーフライク) と言いますが、これが付くと、同じグレードでも評価が大きく変わってきます。
先日比較した、1887年のフィラデルフィアミントのモルガンダラーのNGCの鑑定枚数を表すデータが下記になります。
これを見ていただければわかるかと思いますが、通常のものに比べると、プルーフライクは少なく、ディープミラープルーフライクになるとさらに少なくなります。
どれくらい価値が変わってくるのか?ですが、
MS66の過去の取引価格を調べてみました。
通常 235 ドル(Heritage Auctions/2017.01.24)
プルーフライク 540.50ドル(Heritage Auctions/2017.01.24)
ディープミラープルーフライク 4,230ドル(Heritage Auctions/2017.01.09)
同時期くらいに取引された情報になりますが、
プルーフライクは通常の約2倍、
ディープミラープルーフライクは通常の約18倍になります。
このデータは、すべてのコインに当てはまるわけではなく、
年代、ミント、鑑定枚数、グレードなど、そのコインの条件によって変わってきますが、
だいたい、これくらい変わってくるものであるとお考えいただければと思います。
ただ共通して言えることは、対象となっているものの枚数が少なければ、価値は上がるわけなので、上位グレードを見る以外にも、それがどれくらいあるものなのか?
購入する前にチェックは必要だと思いますので、
価値が上がりそうなコインを探してみてくださいね。
海外ebayでもDMPL(ディープミラープルーフライク)は購入できます。
「1887年 モルガンダラー DMPL」